なんか好きなものについて、ちょっと書いてみよう

本、マンガ、映画、舞台、美術館、旅行。なんでも好きです。好きだなーと思ったものについて、書いて留めようと思います。

『セッション』デミアン・チャゼル

ラ・ラ・ランド』見てから気になっていた『セッション』を見た。
なんとなく暗い映画のイメージがあったけど、見てみたら割とその通り。
多分自分に自信がないからなんだろうけど、偉大な演奏家になることに固執して、周りのことを考えない主人公と音楽のことになると生徒の人格否定も辞さない教師の物語。

教師の鬼っぷりが目につくが、主人公もかなり性格に難のあるキャラとして描かれ、それはラストまで変わることはない。
教師と生徒の話だと、大体最後は相手に感謝するなりして終わるが、これは最後まで(というか最後こそ)二人の戦いが
描かれる。
主人公を肯定する気にも、教師を肯定する気にもなれないけど、教師のこのセリフだけは一部の真理だと思う。
There are no two words in the English language more harmful than "good job".

そして、ラストシーンの意味をもう少し考えたくてラストだけもう一度見た。
キャラバンの演奏のあと、ニーマンが手を止めず一人演奏を続けたことで、フレッチャーすら巻き込まれた。フレッチャーを超越して、彼すらも最後に従えたのだろうな。最後にニーマンを見るフレッチャーはおそらく彼の演奏を認めていたと、自分はそう思った。