なんか好きなものについて、ちょっと書いてみよう

本、マンガ、映画、舞台、美術館、旅行。なんでも好きです。好きだなーと思ったものについて、書いて留めようと思います。

『エンバーミング』和月伸宏

エンバーミング読了。
面白いのになぜか乗り切れないのはなぜだろうと考えてみたところ、主人公3人の目的にほぼ共感ができないところだろうと思う。
復讐のためにフランケンシュタインを全て壊す。
フランケンシュタインになった少女を人間に戻す。
フランケンシュタインの花嫁を探す。
そういうのよりは、自分が成長するためとか、仲間を守るためとかのほうがやっぱり好き。
だから、リッパー=ホッパー編とかは好き。

そして、群像劇なのも相性が悪かった。
一人一人の目的に没入できないまま他のキャラクターのドラマが掘り下げられるから、誰にも深く思い入れを持たないままラストまでいってしまった感じ。

あと、和月先生の捻ったセリフ回しがちょっとくどく感じてしまう。なんでだろ?個人的には好きな類のはずなのに……。
やたら説明くさいセリフや場面が多いのもあまり好きになれないかな。
かっこいいシーンはかっこいいので、次回作に期待。
ダークな作品で、しかも主人公3人の群像劇だったことが両方あまりピンとこなかったかなー。終わってみればよく締めくくった話なんだけど。