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なんか好きなものについて、ちょっと書いてみよう

本、マンガ、映画、舞台、美術館、旅行。なんでも好きです。好きだなーと思ったものについて、書いて留めようと思います。

『君の名を。』新海誠

新海誠作品,初めて見たー。

元々評価が非常に高かったので,期待しまくって映画館へ。

結果,本当にいいなーと思うところとちょっとなーと思うところがあった。

 

※ネタバレ注意

【いいなーと思うところ】

シンプルにストーリーの面白さ,映像のきれいさ,音楽とのマッチ具合,そして声優たちの演技のうまさ。

序盤はまあよくある体の交換ものでは当たり前の面白さ,コミカルさがでているだけで,まあ面白いんだけど,別に目新しさはないなーって思いながら見ていた。

がぜん面白くなったのは中盤以降。どうしたら,三葉を救えるかに話が移ってからは本当に面白かった。「境界を超える」アリュージョンとしか思えない電車のドアや引き戸の描写が繰り返されるのはなんでだろ?って思っていたら,クライマックスで境界を超えることの伏線だったのね。

音楽と映像のマッチはすごいねー。何度でも見たい。

あと,演技についてはパンフレットを見てすごさに気づいたんだけど,入れ替わりがあった時も主役二人の雰囲気に全然違和感がないんだよね。起きた瞬間はどっちなのかちょっとわからなくって,でも見てればすぐ分かって。クライマックスでも二人の話し方が本当に自然で,へたくそだとギャグにより過ぎてしまいかねない設定が絶妙のバランスでなりたっていた。素晴らしい。

【ちょっとなーと思うところ】

 主人公2人の成長があんまり描かれていないところ。これに尽きる。

自分の町から飛び出したいと思っていた三葉が町のために必死になって,避けてきた父親に立ち向かうところは成長なのかもしれない。でも,それならそれできちんと書いてほしかった。事件の後の描写が非常に少ないからよくわからないけど,最低でも七年(三葉の視点でね)経っていて,その間ずっと意味の分からない喪失感に悩んでいたんだとしたら,普通に心配になるわ。

瀧のほうはそもそも成長しそうな要素がなかったっちゃなかったけど,就活生としての描かれ方を見る限り,彼も喪失感をずっと抱えてきたようで。なんつーか本当不憫。

なんのために,再開までの時間をそんなに空けたんだよ…、って思ってしまう。

多分、ラストあたりの瀧がなんとなく頼りない感じで描かれているのが不満なんだと思う。ちょくちょく出てくる三葉も下を向いてることが多いし。自分たちの身に何が起こったかわからないまま漠然と時が過ぎていって、お互い巡り会えなければ大人にもなれなかったであろう描かれ方をしているのがちょっとなーと思う。

人と人のつながりは本当に尊いと思うけど,それがないと不安定であるのは危険なことだとも思ってしまうんだよね。

多分これが瀧が大学生くらいで、大学生活を謳歌しつつも、何か足りないと思っていたら、三葉に会えたとかだったら、自分としてはすっきり終えられたのかなと思う。

そんな訳で締めくくりはあまり好きになれず。

でもいい映画だとは思うよー。本当に。