なんか好きなものについて、ちょっと書いてみよう

本、マンガ、映画、舞台、美術館、旅行。なんでも好きです。好きだなーと思ったものについて、書いて留めようと思います。

『ラ・ラ・ランド』デミアン・チャゼル

ミュージカルが好きなら絶対に見なければならないと思い、変にネタバレされないよう公開3日目に見てきたー。

いやー、すっごい面白かったし、たのしかった。
そしてエマ・ストーンの演技がすごい。
最後のオーディションのシーンでのエマ・ストーンの表情がすごすぎて、字幕見なきゃいけない自分の英語力に心底悔しくなった。
ラスト以外でも、やたらとアップが多いんだよね、この映画。
それに耐えうるだけの演技をするエマはアカデミー賞とって当たり前だわ。

話は古き良きミュージカルをイメージして作られて、面白いんだけどよくある(というか具体的に言えないけどなんかどっかにありそうな)話。
夢を持つ男女が出会い、最初はあんたなんてとか言ってたけど、結局付き合うことになり、ケンカして、仲直りして、でも結局別れる話。
いやー、書き連ねると本当に面白そうじゃないな、これ(笑)
でも、曲と演出、演技がいいから飽きずにずーっと見ちゃうし。なんならもっかい見たい!ってなる。
曲も結局サウンドトラック落としてずーっと聴いてる。
ラストはハッピーじゃないんだけど、ハッピーな気分になれる映画。
古い映画みよー。

『ほしのこえ』新海誠

高校時代に雑誌か何かの紹介ページで見て、ずっと見たいと思っていたのに見ないままになってしまっていた。『君の名は。』をきっかけに他の新海誠作品も見てみるかってことでとりあえずこいつから。

新海さんが自分の妄想とフェチズムをほとんど1人で形にしたと考えるとすごいし尊敬できるけど、それだけっちゃそれだけの作品。

携帯の電波が届かなくなっていく切ないストーリーって前情報が入っちゃってるともはや何も楽しめないね。

とりあえず新海監督は足フェチなんだってのはよくわかった。

もう何作品か見てみようと思う。

『蜜蜂と遠雷』恩田陸

恩田陸がついに直木賞をとった!!

(というか,まだとってなかったんだってびっくりしたけど)

と聞いて,どんな奇想天外な物語なのだろうと期待して読んでみたら,なんとド直球の青春音楽もので,これもまたびっくり。

いや,俺が『MAZE』とか『ロミオとロミオは永遠に』とか意味不明なものばっかり読んでるからそう思うだけであって,恩田陸ってよく考えたら青春もの得意な作家なのか?

群像劇のうまさはさすがだし,「突如現れる異質なものに人々がどう対応するのか」ってテーマはまさに恩田陸らしいが,もっと奇をてらったものを予想していただけに序盤はちょっと驚きながら読んでいた。

だけど,進むにつれて単純に話の面白さにひきつけられていくのを感じた。

最初に書いた通り群像劇なため,主要な登場人物が少なく見積もって5人もいるのだが,それぞれキャラクターが立っていて,「あれ?こいつ誰だっけ?」みたいな混乱が一切ない。

やや漫画っぽいキャラクター名も功を奏しているんだろうな。

キャラクターたちの感情描写もきめ細やかで,自分は特に高島明石と栄伝亜夜が好き。

明石の『春と修羅』の描写がすごく好きだったので作曲家の賞をとったところでは思わず眼がしらが熱くなった。

音楽の素養が全くないため,音楽の情景はピンとこないところもあったが,キャラクターや曲に合わせてあそこまで描写できるだけですごいと思う。

(読んでいる間,脳内は大体『4月は君の嘘』の絵で再生されていた(笑)奏だけは『ちはやふる』のかなちゃん)

実に面白かったのだけど,凡人にはわからない音楽の違いを言葉で語る小説ってとこが『羊と鋼の森』とかぶっていたため,ちょっと食傷気味。しばらく音楽小説避けたいかな……。

『蜜蜂と遠雷』恩田陸

恩田陸がついに直木賞をとった!!

(というか,まだとってなかったんだってびっくりしたけど)

と聞いて,どんな奇想天外な物語なのだろうと期待して読んでみたら,なんとド直球の青春音楽もので,これもまたびっくり。

いや,俺が『MAZE』とか『ロミオとロミオは永遠に』とか意味不明なものばっかり読んでるからそう思うだけであって,恩田陸ってよく考えたら青春もの得意な作家なのか?

群像劇のうまさはさすがだし,「突如現れる異質なものに人々がどう対応するのか」ってテーマはまさに恩田陸らしいが,もっと奇をてらったものを予想していただけに序盤はちょっと驚きながら読んでいた。

だけど,進むにつれて単純に話の面白さにひきつけられていくのを感じた。

最初に書いた通り群像劇なため,主要な登場人物が少なく見積もって5人もいるのだが,それぞれキャラクターが立っていて,「あれ?こいつ誰だっけ?」みたいな混乱が一切ない。

やや漫画っぽいキャラクター名も功を奏しているんだろうな。

キャラクターたちの感情描写もきめ細やかで,自分は特に高島明石と栄伝亜夜が好き。

明石の『春と修羅』の描写がすごく好きだったので作曲家の賞をとったところでは思わず眼がしらが熱くなった。

音楽の素養が全くないため,音楽の情景はピンとこないところもあったが,キャラクターや曲に合わせてあそこまで描写できるだけですごいと思う。

(読んでいる間,脳内は大体『4月は君の嘘』の絵で再生されていた(笑)奏だけは『ちはやふる』のかなちゃん)

実に面白かったのだけど,凡人にはわからない音楽の違いを言葉で語る小説ってとこが『羊と鋼の森』とかぶっていたため,ちょっと食傷気味。しばらく音楽小説避けたいかな……。

『足跡姫』NODA・MAP

二度目のNODA MAP。当日券に挑戦して、なんとか一階の席をゲット。
正直な感想は歌舞伎をもっと好きだったら、もっと楽しめたのかなーって感じ。
歌舞伎が連綿と続いていることや、反骨精神についてのメッセージなんだというのはわかったけど、あーそうなんだーってくらいで済んでしまった。
疲れのせいなのかもしれないけどセリフが捉えきれずに疲れてしまった。特に野田秀樹……。
ストーリーが収束していくのも、逆鱗ほどの衝撃はなく、なんだかふんわりとしていってしまった。
いや、ごめんなさい。正直ラスト付近やや睡魔にやられた……。
(野田ファンからしたら逆鱗が特殊なのかもしれないけど)

もう少し歌舞伎や中村勘三郎について詳しければもっと楽しめたかな。
そして、他の小ネタも人を選ぶのが多くなかった?
フレデリックとか、絶対わかってないお客さんいたし、俺もわからないのあったし。

『外天楼』石黒正数

全く繋がりのないゆるっとした短編集かと思っていたら、少しの無駄もなく全てが繋がっていく一冊のシリーズものだった。うまくやられたなーって感じ。身のない話といえばそうなんだけど、ここまで見事に話を収束させてくれると気持ちいい。